転職で給与交渉を成功させるコツとは?年収アップ交渉術
転職を行う理由は人それぞれで、残業代が支払われなかったり人間関係の悪化という職場環境に不満を抱いてのこともあれば、親の介護でやむなくというケースもあります。
転職すると現在の職場よりも年収が低くなってしまうというイメージが強いですが、転職活動方法や交渉によっては現在よりも年収を高くすることも夢ではありません。
求人情報にはある程度の年収が提示されているのですが、これはあくまでも目安としての年収であり、転職希望者の希望年収によっては応じてくれる可能性もあります。
ただ、誰でも年収の交渉を成功させられるというわけではなく、成功させるにはそれ相応の交渉術というものを身に着けておかなくてはなりません。
転職者が交渉に長けている場合はもちろん自分で交渉しても構わないのですが、一般の転職者が希望年収を勝ち取るのは簡単なことではありません。
交渉を成功させたい場合は転職支援を行っているエージェントを利用し、交渉も任せるというのが最も成功する可能性が高くなります。
転職エージェントの利用は基本的に無料ですし、交渉以外にも様々なメリットを得られるので転職を考えている人は利用しない手はありません。
現在では転職者の数も年々増加しており、転職市場も充実しているためエージェント会社の数も増加しています。転職は決して採用する企業側が有利なのではなく、スキルや経験次第では売り手市場になる可能性も十分にあります。
自分のスキルなどに自信のある場合は、積極的に希望年収の交渉を行っても問題はないのです。
知識のないまま交渉をしても成功する可能性は低いので、自分の市場的価値を正しく把握して希望年収を獲得するためにも、給与金額がどのように設定されているのかといった基礎的な知識や、どのように交渉を進めていけば良いのかといった具体的な方法を知っておきましょう。
給与の金額はどのように決められるのか?
給与はそれぞれの企業によって様々な基準で設定されていますが、具体的にどういった基準の場合にどのくらいの金額になるのか、知らない人も多いでしょう。
実際にはほとんどの企業で、給与金額の設定には相場が意識されています。
同業他社では人材のレベルに応じてどのくらいの給与を設定しているのかを調べ、自社もそれと大きくかけ離れないように設定しているケースが多いのです。
例えば、転職者の多い30代を見てみると、システムエンジニアやプログラマーなどは平均年収が約480万円となっており、平均ではなく中央値を見ると400万円から500万円という幅が最も多くなります。
このため、中途採用を検討している会社は、一般的なスキルの30代エンジニアを採用するなら、年収は450万円を提示しようと決めるわけです。
さらに、交渉された場合は460万円から480万円までなら了承しよう、500万円以上を希望するならスキルもかなりの高さを要求しようなどと考えます。
仮に本人のスキルと比べて高すぎる給与を支払った場合、本人も申し訳なく感じますし企業側としても不満が生じやすくなります。
このためせっかく転職してきたのに、数年で早くもリストラの対象になってしまう可能性が出てしまうのです。
このように双方が不満を感じずに給与に同意するためには、標準的な給与のプラス10%程度が理想的だとされています。
先ほどの例で言うと、転職者の給与として450万円を提示した場合、そのプラス10%である495万円ほどであれば転職者も大いに納得し、企業側としてもまあそれくらいなら、と了承しやすくなります。
給与は、転職者にとっても企業にとっても無視できない大きなポイントなので、自分の希望だけでなく相手の考えなどにも配慮して、双方が妥協できる金額を設定するのが最も良いと言えます。
内定ももらいたいし希望年収の年収交渉も成功させたい!
転職を希望している人の場合、まずは転職を成功させることが最優先で、給与についてはそこまで考えていないというケースも多いです。
しかし内定を焦って年収のことを後回しにしてしまうと、思ったほど収入がなく生活に困ってしまうという事態にも陥りかねません。
転職者にとって理想的なのは、内定ももらって希望年収を獲得するということです。それを成功させるためにも、様々なポイントを押さえて転職活動を進める必要があります。
中途採用者を募る場合、その人に対する考え方は企業ごとに様々です。希望年収を交渉してくるなどあり得ないと考える古風な企業もあれば、自分の市場的価値を的確に判断しても交渉なら大歓迎という企業もあります。
自分の価値をしっかり判断できるということは、マーケティング能力などに優れていることの証拠でもあります。中途採用を行う企業がどのようなスタンスなのか事前にはわからず、切り出し方によっては人事担当者に悪いイメージを与えかねないため慎重な判断が必要となります。
年収交渉を希望する場合は、そもそも交渉に応じてくれる企業なのかどうかをしっかり調査しておく必要があります。
中途採用に積極的に乗り出している企業なのか、外資系のように能力重視の企業なのかなど、様々な判断ポイントがあるので見落とさずにチェックしていきましょう。
採用スタイルだけではなく、その時点で業界やその企業がどの程度の利益を上げているのかもよく見ておきましょう。
当然ですが、あまり利益を上げていない企業の場合は年収交渉に応じられない可能性が高いですし、利益の高い企業なら交渉に応じてくれる可能性も高くなります。
交渉前にこういった部分をしっかりと調査し、応じてくれる可能性が高いと判断できる場合だけ実行するようにしましょう。それによって、企業の印象を悪くすることなく、内定の可能性もキープすることができます。
給与交渉はタイミングが大事!
年収の交渉を行う場合、いつ切り出しても良いという訳ではありません。初回の面接でいきなり申し出たりすると、人事担当者の心証をかなり悪くしてしまいます。
日本の一般的な企業では、まだまだ能力主義という考え方は浸透していません。最初の面接ではお互いの人柄を見たり、転職に至った経緯などを確認するといった意味合いが強いです。そんな中で、話も進まないうちから年収の交渉を始められれば企業側としては良い気はしません。
このため、基本的には面接を突破して2回目から3回目の面接で様子を見ながら切り出すようにしましょう。面接が始まってすぐではなく、お開きが近づいた後半のタイミングを狙うのがお勧めです。
焦り気味で話し始めるのではなく、人事担当者が具体的な待遇の話などに移ったタイミングを見計らって切り出します。ただ、その際にも自分から話し始めるのは止めておきましょう。
人事担当者は配属部署や勤務地などについてまず話すつもりだった可能性もあり、フライングになってしまうと心証も悪くなります。相手の話をまずは聞いてそれに答え、ひと段落した段階で年収について切り出しましょう。
相手の話が終わるのを待っていると、そのまま面接が終了してタイミングを逃してしまう可能性もあります。遠慮しすぎていると切り出せずに終わってしまうので、タイミングにはくれぐれも注意しておきましょう。
また、給与交渉のせいで不採用になるのは嫌だからと、内定をもらった後に給与交渉を行おうとする人もいます。
しかしこのタイミングで交渉しても、成功する可能性はかなり低いでしょう。企業としては既に内定しているので積極的に交渉に応じる必要もありませんし、断られた場合には転職者にも不満が残り、その会社で働くモチベーションが保てないこともあります。
できれば内定前の最終面接の段階で交渉し、納得できない場合は辞退することも選択肢の一つです。
悪い印象を与えずに希望額を伝えるには
給与交渉を行う場合、くれぐれも企業側に悪い印象を与えないようにする必要があります。悪い印象を与えてしまえば内定が遠のいてしまうのはもちろん、内定をもらえたとしても会社での居心地が悪くなってしまいます。
まずは給与交渉に応じてくれる可能性が高い企業か否かを調査し、交渉が可能と判断できた場合のみ申し出るようにします。その場合でも、いきなり希望額を伝えたりしてはいけません。
焦って交渉を始めても良いことはなく、企業側に不快な思いをさせてしまうだけです。
悪い印象を与えることなく希望額を申し出るには、面接時にまず企業の給与体系がどうなっているかを質問しましょう。
その際にスムーズに返答してくれる企業の場合は交渉のハードルも低いことが多いですが、あまり気持ち良く答えてくれない企業の場合は給与交渉に良い印象を持たない可能性が高いです。
もちろん給与を最重視して転職する場合は、企業が良い印象を持たなかったとしても交渉を始めて構わないのですが、そうなると内定がかなり難しくなるということを覚えておきましょう。
いよいよ交渉を始めるとなった場合、悪い印象を与えずに希望額を伝えるには希望額が自分の自信の表れだと感じさせることが重要になります。提示した希望額の根拠をしっかりと説明し、自分にはそれが適切であると説得力のあるプレゼンテーションが行うことがポイントです。
企業も自社に利益を与えてくれる可能性を感じられれば、多少給与をアップさせてでも獲得したいと考えます。その際、プレゼンテーションの内容だけでなく、話し方などにも注意が必要です。
自信過剰だったり人事担当者を見下している、話し方の感じが悪いといった印象を持たれてしまえば、いかにプレゼンテーションの内容が良くても逆効果になってしまいます。丁寧で誠実さを感じられる話し方を心掛け、実践するようにしましょう。
年収は誰にとっても大切な話!
転職は若いうちに成功させないと後がないというイメージがあるため、年齢が高くなればなるほど年収を後回しにして、とにかく内定を目指すという人が多くなります。
もちろん自分のやりたい仕事を最優先で転職するならそれでも良いのですが、養うべき家族がいる場合は年収も決して無視はできません。年収は多くの人にとって大切な話なのですが、欧米諸国と違って能力主義が浸透していないこともあって、積極的に交渉に乗り出す人は少ないのが現状です。
そのため交渉に慣れていない人が多く、仮に高い能力を持っている人でもスキルに合った正当な年収を得られていないこともあります。
最近は比較的能力主義を重視する企業も増えてきているので、自分の能力に自信がある場合は積極的に交渉を行っていくべきです。
とは言っても、どのように交渉すれば良いのかわからないという人も多いでしょう。そんな場合は、自分で交渉するのではなく転職支援を行っている会社に登録して、エージェントに交渉を依頼するという方法もあります。
転職エージェントは数多くの転職者を成功に導いており、給与交渉においても豊富な経験を持っています。
その企業が交渉に好意的かそうではないか、応じてくれる場合はどの程度までプラスを了承してくれるかなど、エージェントでなければ知り得ないような裏の情報を持っていることも多いので、効果的な交渉が可能になります。
高めの希望年収でも一般の転職者が自力で交渉するより成功する可能性が遥かに高くなるので、年収交渉を成功させたい場合はエージェントを利用するのがお勧めです。転職エージェントの利用は無料ですし、転職活動の不安や疑問に的確なアドバイスもしてくれます。
自分の希望に最適な求人情報を探すなど、転職の雑務をすべて行ってくれるなど、メリットが非常に多いので利用したほうが成功する可能性が高まります。